東レ・オペロンテックス株式会社

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ニッポン、繊維の底ヂカラ!

2010/11/16

Vol.03 有限会社山信織物(新潟県長岡市)

栃尾の持ち味と若手の感性を融合

新潟県長岡市。車で30分ほどの北荷頃(きたにごろ)工業団地内に、テキスタイルメーカーの山信織物がある。創業は1960年。2代目の西片實社長が、先染め織物の有力企業に育て上げた。現在はファッション衣料の事業拡大に活路を見い出す。

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昨年に導入した自動整経機

先染、後染織物の複合繊維を素材に、メンズカジュアル地や婦人服地などの製造販売を展開する一方、スポーツカジュアル衣料に使用される20デニール程度の高密度織物の製造にも注力している。また、生産面では機動力を生かした開発体制を構築する。昨年には自動整経機を導入。モノ作りのスピードアップと省力化を加速させている。

「産地の企業としては、私たちの世代が持つ感性が持ち味です」。現在、同社の舵取りを任されるのは、西片剛士統括部長(37歳)と西片吉邦統括副部長(34歳)の兄弟だ。兄の剛士統括部長が語る。「栃尾産地とともに歩むこと。それはこれからも変わることはない」。ただ、2人には信念がある。吉邦統括副部長が続ける。
「あくまでも山信らしいモノ作りにこだわり続けていきたい」

栃尾産地といえば、化合繊と天然繊維・差別化新素材の複合やストレッチ素材の生産が有名だ。同社ももちろん、その代表格の一社である。しかし、そこに「マーケティング」の要素を加味する。「私たちは常にマーケットを念頭に置いた生産システムの構築を考えている」と剛士統括部長。雑誌やインターネットを活用したトレンド分析はもちろんのこと、東京出張の折には必ず、表参道や新宿、丸の内などで市場調査を実施する。生のトレンドウォッチングを欠かすことはない。父の實社長の背中を見て育ち、高校時代から共に山信織物の跡を継ごうと考えていた2人。父が育てた栃尾産地の有力企業に、若い感性を注入して、新たな山信織物の歴史を築き上げようとしている。