ポリエステル系複合繊維ライクラ T400®ファイバー

ライクラ T400®ファイバーは、適度に伸縮して衣料に快適性とスタイル性を提供し、そのフィット感が長く持続するユニークな合成繊維です。
PET(ポリエチレンテレフタレート)とPTT(ポリトリメチレンテレフタレート)の2種類のポリマー成分を複合して伸縮機能を実現しています。
ポリエステル繊維の仲間である特性をいかし、薄地化、軽量化、イージーケア性、後加工や工業用洗濯に対する高い耐久性など、さまざまなメリットを備えているため、ジーンズやシャツからスポーツウェアまで、幅広い種類の衣料に用いられています。

主な用途

伸縮機能のしくみ

ライクラ T400®ファイバーは、2種類のポリマーが複合されて1本の長繊維を形成する特殊な種類のバイコンポーネント繊維です。
この2種類のポリマーは収縮率が異なるため原糸の段階かららせん状のクリンプ(捲縮)を有し、原糸を熱にさらす加工工程で、さらにクリンプが顕在化します。
その結果、仮撚り加工糸を使用した生地や衣服に比べて、豊かな伸縮性が生まれ、快適なフィット感が続きます。

ブランド使用について

ライクラ T400®ファイバーは伸縮性や回復性という特性のほかに、生地の通気性や吸水速乾性を高める雪だるまのような断面形状を備えています。
ライクラ T400®ファイバーを使用し、The LYCRA Company が定めた品質基準に適合する生地や衣服には、ライクラ®ファイバーの下げ札、クールマックス®エブリデイファブリックの下げ札のいずれか、またはその両方を使用することができます。
これらの使用については、The LYCRA Company による生地の品質チェックと事前承認が必要です。

様々な用途展開が可能な伸縮繊維

ライクラ T400®ファイバー断面図(イメージ)

ライクラ T400®ファイバーは、伸縮生地の多様なニーズに対応するために開発された、ポリエステル系複合繊維です。従来のナイロンやポリエステル繊維の加工糸を使用した伸縮生地に比べ、優れた伸縮性を持っているのが特長です。アルカリ処理やケミカルウォッシュなどの後加工にも強く、耐久性に優れているため、広い用途展開が可能な伸縮繊維です。

優れた伸縮性を実現したバイコンポーネント・テクノロジー

ライクラ T400®ファイバーは、異なる構造を有する2つのポリマーが紡糸段階で複合されたバイコンポーネント糸です。PET、PTTと呼ばれる2つのポリマーは、それぞれ異なる収縮率をもっているため、原糸の段階から既にクリンプ(捲縮)が発現しています。これに生地の染色加工工程で熱が加わることによって、さらに深いクリンプ(捲縮)が得られます。そして、PTT自体が有する優れた伸長回復性と相まって、生地に豊かな伸縮性が生まれるのです。

クリンプ(捲縮)性比較

ライクラ T400®ファイバーのきめ細かく均一なクリンプは、生地品位の高さに反映されます。

優れた伸長回復性

ライクラ T400®ファイバーは、従来の伸縮繊維であるナイロン加工糸やポリエステル加工系等に比べて抜群の伸長回復性を有します。

伸長回復曲線(熱処理後)

伸縮生地の特性比較

ライクラ T400®ファイバーを使用した生地は、従来の加工糸タイプの伸縮繊維では得られなかった高い伸長回復性を発揮します。また、耐塩素性にも優れており、ブリーチ加工も可能です。ライクラ T400®ファイバーの染色温度は120℃と、通常のポリエステル繊維に比べて低温で染まるため、ウールなど天然繊維との混用にも適しています。

  ライクラ T400®ファイバー混
生地
PET加工糸混
生地
PBT加工糸混
生地
伸縮性 △~○
回復性 ×~△ △~○
耐塩素性
白度保持性
染色温度 120℃ 130℃ 120℃
寸法安定性 ×~△

伸縮生地の薄地・軽量化を実現

ライクラ T400®ファイバーなら、十分な伸縮機能を持ちながら、目付が軽く薄い生地づくりが可能です。

  伸長率 目付
ライクラ T400®ファイバー使い薄地織物 15% 117g/m2
ポリウレタン弾性繊維使い薄地織物 30% 131g/m2
綿100%薄地織物 5%未満 121g/m2

優れた寸法安定性(低収縮性)

ライクラ T400®ファイバーには、洗濯、乾燥による生地収縮が小さく、寸法安定性に優れています。

タンブラー乾燥による寸法変化率
(約70℃、30分)

優れた耐塩素性

ライクラ T400®ファイバーは、ポリウレタン弾性繊維が苦手とする塩素漂白に対しても優れた耐久性をもっています。

塩素耐久性比較グラフ
(塩素濃度600ppm、生地伸長率30%)

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